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ハレルヤの♪ピアノ協奏曲第8068番

HARERUYA Presents...90%フィギュアスケート+10%戯言Weblog...

アシュリーという名の熟成ワイン…

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「年齢を重ねるごとに良くなってるの!!まるで高級ワインのようよ♪♪」by アシュリー・ワグナー
 
 
成熟したオトナの滑り。これぞフィギュアスケーティング!!アシュリーのワールドフリー演技はまさに"高級ワイン"のような深みある味だった。 
 
神がかり的な演技が続く最終グループ。ボストンワールド最後の滑走者としてリンクに立ったアシュリーは凛と気高かった。6度目の挑戦で、ノーミスで、パーソナルベストで、地元観衆の目の前で、銀メダル!!近年稀に見る劇的ドラマ。
 
アメリカ女子シングル10年の氷河期を終わらせたのはグレイシーではなくアシュリーだった。(グレイシーの4位も立派!!)
 
 
プログラムはドラマティックなクライマックスへ。楽曲が最高潮に盛り上がり歓声の沸き立つ中、アシュリーが最後のジャンプへと向かう…。待っているのは苦手な3ルッツ。多くの観客もそれを知っているのだろう。鮮やかに降りた瞬間、地鳴りのようなモノに包まれる会場…
 
あのとき、あの場所は、完全に、『ムーラン・ルージュ』と化したいた。
 
 
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日本勢意外で魂を揺さぶられた演技はソチのカロリーナの♪ボレロ以来。最後のルッツを降りた瞬間の感動は、ソチで真央がループを降りたときにとても似ていた…。
 
若手の高難度プログラムもいい。それもフィギュアスケート。ただ、叩き出した得点は覚えていても記憶に残らない演技も多い。
 
目を閉じて頭の中でプログラムを自動再生出来るのは、ソチのカロリーナや真央であり、今回のアシュリーの演技。スケートへの愛とプライドとそれまでの人生を込めた演技…。
 
リレハンメルのヴィットの『花はどこへ行った』は今でも"イメージ"を思い出せる。
 

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アシュリーファンならずとも、フィギュアファンなら今回のアシュリーの演技は絶対に見ておくべきだと思う!!
 
「演技が巧いなんて思われてはまだまだ。何も感じさせないこと。物語の中に自然に溶け込こんで見る人をただ没頭させること…」
※ある有名俳優の言葉
 
このプログラムは、すべてのエレメンツが完全にプログラムの中に溶け込んでいる…。
 
 ✦ボストンワールド2016✦
ロシア版タチアナ・タラソワ解説
 
この演技を残してくれたアシュリーと、彼女を支え続けたラフコーチに感謝と称賛を…。
 
真央の話で申し訳ないけれど、今回のアシュリーの銀メダルとカロリーナの現役復帰が、真央の来季への高いモチベーションへ繋がっていると俺は確信している…。
 
 
アシュリー、カロリーナ、そして、真央という名の熟成ワイン…。来シーズン、3人揃って味わうことが出来たら、こんなに嬉しいことはない。
 

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